夏は油断するとすぐ、洗濯機にカビが発生。放っておくと衣類に嫌なニオイが付くだけでなく、住まいにカビを広げてしまいます。今回は面倒な清掃の手間を大幅に減らせる裏技や手軽で効果的なカビ予防法、また見落としがちな洗濯機の清掃ポイントをご紹介します。
侮るなかれ、洗濯機の中のカビは住まいの敵

洗濯機で洗うと衣類に黒いカスが…。その時点で、すでに洗濯槽には大量のカビが発生している可能性大!このカビは洗濯機周辺の収納用品などにも移ります。カビが発生した洗濯機で洗った衣類をしまえば、クローゼットやタンスの中にもカビが広がります。知らないうちに住まい全体にカビを広げてしまう危険があるのです。
塩素系クリーナーなら、短時間でスッキリ清掃

とはいえ、洗濯槽の清掃は面倒。クリーナーを入れたあと数時間漬け置き。すすいで溜めるたびに槽の裏側から湧き出てくるわかめのようなピロピロを、手作業で水がきれいになるまで果てしなく掬い取る…。でも、あの作業が必要になるのは「酸素系クリーナー」を使う場合です。時短でやりたい時は「塩素系クリーナー」がおススメ。長時間の漬けおき不要、クリーナー投入後洗濯槽洗浄コースを回したら終わり。約1時間程度で完了します。
酸素系クリーナーは、衣類や肌に刺激が少ない

短時間で殺菌して洗濯槽がピカピカになる塩素系クリーナーですが、反面、独特のツンとした刺激臭があります。衣類や肌につくと色落ちや肌荒れが起こることも。一方、酸素系クリーナーは汚れを落とすのに強く、洗浄に手間はかかるものの刺激臭がなく、衣類や肌への刺激も少ないというメリットがあります。ただし、酸素系は多量の泡が洗濯機の故障の原因になることもあり、ドラム式のように使用できない場合もあります。詳細は各メーカーの取扱説明書で確認しましょう。 ※酸素系と塩素系が混ざると有毒ガスが発生し危険です。くれぐれも同時に使用しないようにしましょう。
熱湯使用は禁忌、お風呂の残り湯は当日だけ

塩素系・酸素系クリーナーどちらを使用する場合も、熱湯の使用はNGです。洗濯機を傷める原因になる上、クリーナーの成分が急激に変化して、塩素系クリーナーは刺激臭が発生、酸素系クリーナーは十分な洗浄効果が得られなくなります。またお風呂の残り湯を使う時は、必ず入浴したその日のうちに使いましょう。お風呂の残り湯の中は人の皮脂やアカ、ホコリがいっぱいです。一晩置いたお湯は、なんと雑菌が入浴直後の約千倍にも増加するのだとか!(※株式会社衛生微生物研究センター調べ)。入浴剤を使った残り湯も使用しないようにしましょう。
洗濯槽を事前に乾燥すると、汚れがゴッソリ!

洗濯槽の汚れがゴッソリ取れる秘策もあります。洗濯機の「乾燥モード」を使った30分間の事前乾燥です。この後にクリーナーを投入すると、洗濯機にこびりついている汚れがはがれやすくなり、いつも以上に汚れが取れますよ。
簡単自作ハンガーネットは、いろいろ使える

酸素系クリーナーを使った時のあのピロピロの掬い取りには、100円ショップで手に入る網が便利です。自作も簡単!針金ハンガーを引き伸ばして、ストッキングを被せれば出来上がりです。このハンガーネットをもう一つ作っておけば、洗濯パンや洗濯機と壁との隙間のホコリキャッチャーにも使えます。ピロピロやホコリを取り終わったら、ストッキングを外してそのまま捨てるだけ。ストッキングは古いタイツや化繊などでも代用できます。
多すぎる洗剤と柔軟剤も、カビの原因になる

洗濯機のカビ予防の大切なポイントは、2つ「洗剤や柔軟剤を使い過ぎないこと」「洗濯槽をしっかりと乾燥させること」です。洗剤や柔軟剤は「適量」以上入れても効果は変わらず、余分に入れた分はカビのエサに。必ず、パッケージに記載の適量を使うようにしましょう。
乾燥機付き機種は、使用後の蓋開けがマスト

そして洗濯機を回し終えたら、本体の蓋を必ず開けて中を完全に乾燥させてから蓋を閉めましょう。それだけで汚れの頻度が変わります。注意したいのは乾燥機能付きの洗濯機。洗濯のたびに乾燥機能を使っていない場合は、終了後の蓋開けはマスト!熱乾燥や風乾燥機能付きの機種は、そうでないものよりも内部の気密性が高く水分が抜けにくくなっています。できれば週に1回、その機能を使って洗濯槽を乾燥させるようにしましょう。
洗濯槽の普段の清掃は、2〜3ヶ月に1回の頻度を目安に。工夫次第でラクにお掃除して、住まいを快適に保ちましょう。
