あちこちの細かい汚れが気になり始める年の瀬。「当たり前」だと思っていたトイレ掃除のやり方が実はかえって汚れを増やし、故障を招いていたとしたら?今回はトイレ掃除の常識を覆すNG行為、加えてもっと簡単にピカピカにできる意外な掃除法のご紹介です。
それ間違い! やりがちなNG行為

●乾いた雑巾・紙、アルコールで便座・蓋を拭く
トイレ掃除でよくやりがちなのが、便座や蓋の乾拭きです。便座や便器の蓋のプラスチック部分は、乾いた布やトイレットペーパーで拭くと細かい傷がつくことも。必ず濡らして拭くようにしましょう。またプラスチック部分は、アルコールや強い酸性・アルカリ性の洗剤などの使用も劣化の原因に。
電化製品である温水洗浄便座はさらにデリケートです。内部に水や洗剤が入ると故障につながる恐れがあります。便座に直接洗剤などを吹きかけるのはもってのほか!必ず電源を切り、水で濡らして十分に絞った柔らかい布で拭きましょう。汚れがひどく洗剤を使う場合は、柔らかい布などに洗剤を含ませて拭いた後に水拭きしましょう。温水洗浄便座のノズルも、柔らかい布で水拭きを。歯ブラシなど小さなブラシでゴシゴシこすると、傷や故障の原因になるので要注意です。
●複数の洗剤を同時に使い分ける
トイレ掃除用の洗剤を同時にいくつか使い分けるのはかえって危険です。塩素系と酸性の洗剤を混ぜるのは禁忌ですが、実は直接混ぜなくても同じ空間で別々に使うだけで、空気中で有毒ガスが発生してしまう場合が!温水洗浄便座を使っている場合は、より注意が必要です。便器内に洗剤を入れて蓋を閉めて長時間放置するだけでも、洗剤から発生するガスによって金属部品が腐食する可能性があります。特に塩素系漂白剤は気化した洗剤のガスが温水洗浄便座の本体内に入り、故障の原因になってしまいます。洗剤を入れたら蓋は開けたままにして3分以内に流すようにしましょう。
●タンクに洗剤、手洗いボウルに芳香洗浄剤
タンクを掃除する場合、洗剤でタンク内を洗う・洗剤をタンク内に流す・手洗いボウルに芳香洗浄剤を置く…これらも全てNG。タンク内部にある水を流す器具が洗剤によってうまく作動しなくなったり、トイレタンク内部の樹脂製やゴム製の部品が傷んで水漏れにつながったりする可能性もあります。
トイレブラシでゴシゴシが汚れを広げている!

そしてトイレ掃除といえば、トイレ内に置いた専用ブラシで便器をゴシゴシ。でもそのブラシ自体の汚れが気になったことはありませんか?使用後のトイレブラシは、トイレを流す時に洗うだけでは完全に汚れが落ちず菌がついたまま。置き型の専用ブラシを使った掃除で、かえってトイレに汚れを広げてしまっているかも!?
トイレブラシは使い捨てにするか、使わない

置き型ブラシは、掃除後に必ず洗ってしっかりと乾燥させる必要があります。でも、そこまでするのは面倒…ならば、100円ショップなどのトイレブラシを常備して「使い捨て」にする方法も。あるいは思い切ってブラシを無くしてしまうのも手です。そもそも便器を力まかせにゴシゴシこするのはNG。どんな便器でもトイレブラシで強く擦り過ぎると便器に傷がつき、その部分に汚れが引っかかりやすくなってしまうのです。
意外! ブラシ不使用でも、簡単キレイに

トイレ用ブラシは、便器内の細かい部分の汚れの除去には、使い勝手があまり良くありませんよね。ブラシを使わなくても、溜まった汚れも簡単にきれいにできる画期的方法があります。使うのはトイレ用洗剤と100円ショップで手に入る「介護用ゴム手袋(ニトリル手袋)」、トイレットペーパー。やり方はとてもシンプル。介護用ゴム手袋を装着したら洗剤をトイレに回しかけて、トイレットペーパーを丸めてこすり洗いするだけ。トイレットペーパーの代わりに、小さな使い捨てスポンジを使ってもOK。終わったら手袋を裏返して取り、そのままゴミ袋にポイ!衛生的にも問題ありません。このほうがブラシでは届かない細かい部分の汚れまで除去できてノーストレス、置き型ブラシがない分狭いトイレがスッキリ。トイレ掃除のハードルも下がりますよ。
トイレ掃除の「NG行為」を厳守して効率よくラクしてキレイに。気持ちに余裕が生まれれば気分も上々、年末を笑顔で過ごしましょう!
