もうすぐ大型連休。狭い部屋を少しでも広く見せたいけれど、模様替えや断捨離は大変。そこで今回は、手軽かつ劇的な効果をもたらすカーテンによる工夫や、ちょっとしたお部屋の見せ方のコツなど、脳を騙して開放的な空間に変える簡単な裏技をご紹介します。
カーテンは「窓の蓋」ではなく「空間の演出装置」

室内に入るとパッと目につくのが、カーテンです。窓まわりは、部屋の中で視線がもっとも集まる場所。ここを少し工夫するだけで、脳が感じる「開放感」は驚くほど変わります。カーテンは単なる光を遮るための「蓋」ではありません。お部屋の垂直ラインを強調し、壁の境界を曖昧にする「空間を演出する装置」なのです。
「天井から」「床まで」で、天井を高く見せる

もっとも効果的で、かつ意外と知られていないのが「カーテンレールの位置を高くする」という裏技です。視線が窓の高さで止まると、天井が低く感じられます。DIYが可能であれば、カーテンレールを窓枠よりずっと上、できれば天井ギリギリに設置してみましょう。カーテンを天井から床まで一直線に垂らすと垂直方向のラインが強調され、脳が「天井が高い=広い空間だ」と錯覚を起こします。まるでホテルのようなラグジュアリーな開放感が生まれますよ。腰窓のカーテンであれば、敢えて窓枠を超えた床まで長さを持ってきてみましょう。
これも縦のラインの強調で天井を高く見せることができるテクニックです。
窓よりも「幅広く」覆って、奥行きを出す

横方向の視覚効果も意識すると、奥行きを感じさせることができます。窓枠の左右を数10センチはみ出すようにレールを設置してみましょう。「窓=光が入る開口部」という認識があるため、カーテンの面積が広いと、その奥にある窓も大きいと脳が錯覚するのです。
「色」は壁と同化、「柄」で視覚効果を

カーテンを「壁の色と同化」させるのも効果的です。壁とカーテンの色のコントラストが強いと、視線がそこで遮られ、部屋が「分断」されて見えます。色を統一することで視線がスムーズに流れ、部屋全体が一つの大きな空間として認識されるようになります。壁紙が白なら、カーテンもオフホワイトやアイボリーに。また、柄の向きを利用してお部屋のイメージを操作することもできます。縦方向の柄は高さを、横方向の柄は横への広がりを強調します。ストライプ柄(縦縞模様)は、床から天井までを高く見せる効果が。膨張色の暖色系のカラーのボーダー柄(横縞模様)のカーテンをかけると、室内が横に広くなったような視覚的効果を得ることができますよ。
視線の「抜け」を作る、対角線の法則

ほかにも、ちょっとした工夫だけでお部屋を広く見せる方法があります。最大のコツは、入口から一番遠い場所までの「視線のルート」を邪魔しないこと。部屋の入口から見て、もっとも遠い角(対角線上のコーナー)に、背の高い家具を置かないようにしましょう。対角線上に背の高い本棚などがあると、そこで視線が止まり、部屋が「狭い箱」のように認識されてしまいます。一番奥の角をあえて「空地」にするか、背の低い観葉植物を置く程度に留めましょう。
「床面」を10センチ余計に見せる

部屋の広さの印象は、「床が見えている面積」に比例します。家具を選ぶときは「脚付き」のものを、ラグを敷くなら部屋全体を覆うのではなく、床が適度に見えるサイズにしましょう。家具の下に数センチでも隙間があり、その奥の床が見えていると、脳は「床が奥まで続いている」と判断します。この「床の連続性」が、空間に浮遊感と軽やかさを与えてくれるのです。
壁の上部に「余白」を死守する

お気に入りのポスターや写真は、つい壁の真ん中に飾りたくなるもの。しかし視線の高さにたくさんの物があると、空間は一気に騒がしくなります。壁に飾るものは座った時の目線より少し「低め」か、あるいは思い切って「一箇所に固める」ようにしましょう。壁の「高い位置」に何も置かない余白(ホワイトスペース)を作ることで、天井が高く感じられます。視線が上に抜ける心地よさは、物理的な面積以上の解放感をもたらします。
少しの工夫で、脳を心地良く「だます」

部屋を広く見せるために必要なのは、面積を増やすことではなく「視線を止めないこと」と「光を回すこと」。視覚の仕組みをちょっと活用するだけで、室内がもっと「呼吸しやすい」空間に変わります。少しの工夫で脳を上手に騙して、さらに住まいを快適にしましょう!
